[ ASP Lab. Home ]



2次元/3次元鳴き竜(スウィープエコー)   

〜時間とともに音の高さが高くなる反射音〜

硬い壁・床・天井に囲まれた部屋(直方体残響室)や断面が正方形の廊下で手をパチンと叩くと、時間とともに音の高さが高くなっていく現象を発見しました。

「音を聞く」のボタンを右クリックして「対象をファイルに保存」を 選択するとその音をwavファイルでダウンロードできます。 再生すると、手を叩いた瞬間に「ポワッ」「ピュイーン」という音が聞こえます。


説明図
 
   
 
下図は直方体残響室で収音したデータの周波数分析の結果です。
周波数分析結果

約.0.5秒の間に約1.5kHzまで直線的に周波数が上昇する様子が見えます。この成分が「ポワッ」「ピュイーン」という音に聞こえています。

NTT研究所では、数学的なモデルを用いてこの現象を説明しました。 詳しくは下記の文献、または、こちらをご覧ください。

清原 健司、古家 賢一、金田 豊
「整形残響室内で知覚されるsweep音の生成機構」
電子情報通信学会技術報告(応用音響)EA2000-19

清原 健司、古家 賢一、金田 豊
「正方形断面の廊下で知覚されるsweep音について」
日本音響学会 平成12年秋季研究発表会1-7-7(2000年9月20日)

Kenji Kiyohara, Ken'ichi Furuya, and Yutaka Kaneda:
"Sweeping echoes perceived in a regularly shaped reverberation room ,"  J. Acoust. Soc. Am. Vol.111, No.2, 925-930 (2002).

Kenji Kiyohara, Ken'ichi Furuya, Yoichi Haneda and Yutaka Kaneda:
"Measuring sweeping echoes in rectangular cross-section reverberant fields,"
ACTA Acustica Vol. 97, 278-283 (2011).



copyright(c)1999日本電信電話株式会社