「やさしい解説」 Q&A
Q.「クリッピングが必ずしも最大振幅絶対値で起きるとは限らない」とは
A.当方ではMATLABというソフトウェアで録音をしています。
MATLABでは、AD変換器の最大振幅値を1として受け取ります。
しかし、時たま、±0.5
(最大振幅絶対値の半分)で
クリッピングしてしまう場合がありました。
具体例として、
ローランド社製のUA−1EXというオーディオインタフェースに
Windows
PCで、MATLAB の wavrecord
という関数で録音命令をする場合に、
モノラル録音(録音チャンネル数1ch)の指示を出すと、
振幅絶対値の 1/2
でクリッピングしてしまいます。
(当方のやり方にミスがあるのかもしれませんが)
この原因は、
録音システム(ADおよびドライバ)のデフォルトがステレオ録音で、
そのときにモノラル録音(録音チャンネル数1ch)の指示を出すと、
LチャンネルとRチャンネルをミックスしてモノラル信号とするようです。
そして、ミックスしたときに過大入力とならないように、
あらかじめ、各チャンネル、LとRの最大値を、
ADの最大振幅絶対値の半分にリミットしてしまっているようです。
このリミッタが、ADの前段のアナログ回路なのか、
ADで2チャンネル録音した後に
Windows
のソフトウェアミキサーで行われているのか、
よくはわからず、調査中です。
いずれにせよ、0.5
でクリッピングしてしまいますので、回避策として
ステレオ録音を行って、Rチャンネルを捨てるということにしています。
また、マイクロホンアンプや、スピーカアンプでもリミッタがかかることも
あるようです。
上手にやっている人には問題とはならないのかもしれませんが、
当方は、何回か、類似の現象でトラブってしまいましたので、
報告しておいた次第です。
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